施工管理技士とは?1級と2級のちがいと、試験のしくみをやさしく説明
手取みらい
現場でよく聞く「施工管理技士」という言葉。
1級と2級は、何がちがうのでしょう?
試験のしくみを、いっしょに見てみましょう!
施工管理の仕事で、よく話に出てくるのが施工管理技士という資格です。
この記事では、建設業法と、試験の実施機関の資料をもとに、1級と2級のちがいと試験のしくみを、やさしく説明します。
要点
- 施工管理技士は、国の試験(施工管理技術検定)に合格した人が名のれる資格
- 試験は、第一次検定と第二次検定の2段階
- 1級は、大きな工事の責任者(監理技術者)になれる。2級は、ふつうの工事の責任者(主任技術者)になれる
- 試験の種目は、7つ(建築、土木、電気工事など)
- 日程や費用は毎年変わるので、公式サイトで確認する
言葉の説明
- 施工管理技術検定: 施工管理の力を確かめる、国の試験です。建設業法という法律で決められています。
- 施工管理技士: 第二次検定に合格した人が名のれる名前です。
- 主任技術者: 工事の現場で、技術のことをまとめる責任者です。
- 監理技術者: 大きな工事の現場に置かれる、より重い責任をもつ技術者です。
- 営業所の専任技術者: 建設会社の営業所に、決まりで置かなければならない技術者です。
試験は2段階
建設業法では、試験を「第一次検定」と「第二次検定」に分けると決めています(第27条)。
| 試験 | 何を確かめるか |
|---|---|
| 第一次検定 | 施工の技術の、基礎になる知識と能力 |
| 第二次検定 | 工事の技術上の管理と、指導をする知識と能力 |
第一次検定に合格した人と、第二次検定に合格した人には、それぞれ合格証明書が出ます。
受ける人の条件は、施工管理は未経験からなれる?で説明しています。
1級と2級で、何がちがうのか
試験の実施機関(建設業振興基金)の説明では、第二次検定に合格すると、次のことができるようになります。
- 建設会社の営業所に置く専任の技術者になれる
- 工事の現場に置く監理技術者または主任技術者になれる
1級と2級のちがいは、どの大きさの工事の責任者になれるかです。
| 資格 | なれる人 |
|---|---|
| 1級 | 特定建設業の営業所の専任技術者、または監理技術者 |
| 2級 | 一般建設業の営業所の専任技術者、または主任技術者 |
「特定建設業」は、大きな工事を、下請けの会社にたくさん出せる建設会社に必要な許可です。「一般建設業」は、それ以外の建設会社の許可です。
みらいのひとこと
ざっくり言うと、2級はふつうの工事の責任者、1級は大きな工事の責任者。
工事の大きさが、いちばんのちがいです!
監理技術者が必要になる工事
監理技術者が必要になるのは、次のような場合です(建設業法第26条、建設業法施行令第2条)。
- 発注者(工事をたのんだ人)から直接工事を請け負った、特定建設業の会社で
- 下請けに出した工事の代金の合計が、5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)になるとき
また、学校や病院、事務所など、多くの人が使う建物の重要な工事では、その現場に専任の技術者を置く決まりがあります。
対象は、請負代金が4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円以上)の工事です(建設業法第26条、施行令第27条)。
「専任」とは、その現場の仕事に専念する、という意味です。
金額は、見直されることがあります。最新の内容は、国土交通省や、法令の検索サイトで確かめてください。
試験の種目は7つ
国土交通省の資料では、施工管理技術検定の種目は、次の7つです。
| 種目 | 実施している機関(国土交通省の資料) |
|---|---|
| 建築施工管理 | 一般財団法人建設業振興基金 |
| 電気工事施工管理 | 一般財団法人建設業振興基金 |
| 土木施工管理 | 一般財団法人全国建設研修センター |
| 管工事施工管理 | 一般財団法人全国建設研修センター |
| 電気通信工事施工管理 | 一般財団法人全国建設研修センター |
| 造園施工管理 | 一般財団法人全国建設研修センター |
| 建設機械施工管理 | 一般社団法人日本建設機械施工協会 |
2級の建築施工管理には、「建築」「躯体」「仕上げ」の3つの種別があります。
「建築」の種別は、なんでもできる資格ではありません。たとえば、塗装工事の主任技術者になるには、「建築」ではなく、「仕上げ」で合格する必要があります。
電気工事の施工管理技士は、工事をするための電気工事士の免状とは、別の資格です。
みらいのナイショ話
2級の建築には、「建築」「躯体」「仕上げ」の3つの種別があります。
受ける前に、自分がやりたい工事に合う種別を確かめておきましょう!
令和8年度(2026年度)の試験の例
ここでは、建築施工管理技術検定の、令和8年度の案内を例にして、しくみを紹介します。
| 試験 | 第一次検定 | 第二次検定 |
|---|---|---|
| 1級 | 7月 | 10月 |
| 2級 | 前期(6月)と後期(11月)の年2回 | 後期(11月)のみ |
2級の第二次検定は、前期には行われず、後期のみです。
受検の手数料(非課税)は、次のとおりです。
| 試験 | 第一次検定 | 第二次検定 |
|---|---|---|
| 1級 | 12,300円 | 12,300円 |
| 2級 | 6,150円 | 6,150円 |
2級で、第一次と第二次を同時に申しこむ場合は、12,300円です。
また、1級では、第一次検定の合格を確認したあとに、同じ年の第二次検定へ申しこむことはできません。
試験地は、札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄などです(級や時期によって、場所が少しちがいます)。
日程、費用、申しこみの方法は、毎年変わることがあります。受けるときは、必ず最新の案内を確かめてください。
合格の基準
試験の実施機関が示している合格の基準(建築施工管理)は、次のとおりです。
| 試験 | 合格の基準 |
|---|---|
| 1級の第一次検定 | 全体の得点が60%以上、かつ、施工管理法の得点が60%以上 |
| 1級の第二次検定 | 得点が60%以上 |
| 2級の第一次検定・第二次検定 | それぞれ、得点が60%以上 |
電気工事施工管理の1級では、第一次検定の施工管理法の基準が50%以上です。
実施機関は、「試験の実施状況などを踏まえて、基準を変える可能性がある」と説明しています。
転職を考えるときに確かめたいこと
資格を目指す人が、転職先で確かめておくと安心なことです。
- 試験の受検の費用を、会社が出してくれるか
- 勉強や試験のための時間を、とれる環境か
- 第二次検定に必要な実務経験の証明を、会社がしてくれるか
- 受けたい種目(建築、土木、電気工事など)に合った工事をしている会社か
給料のことは、施工管理の年収と「実際の時給」で、国の統計をもとに説明しています。
もとにした資料(出典)
- 建設業法(e-Gov法令検索)第15条・第26条・第27条(確認した日: 2026-11-06)
- 建設業法施行令(e-Gov法令検索)第2条・第27条(確認した日: 2026-11-06)
- 建築・電気工事施工管理技術検定(一般財団法人建設業振興基金・試験の実施機関)(確認した日: 2026-11-06)
- 令和8年度 1級 建築施工管理技術検定のご案内(一般財団法人建設業振興基金)(確認した日: 2026-11-06)
- 令和8年度 2級 建築施工管理技術検定のご案内(一般財団法人建設業振興基金)(確認した日: 2026-11-06)
- 過去の受検状況・検定問題・合格基準(一般財団法人建設業振興基金)(確認した日: 2026-11-06)
- 令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります(国土交通省・令和5年11月9日版)(確認した日: 2026-11-06)