このサイトには、広告(アフィリエイト)がふくまれることがあります。くわしくは記事の作り方・広告についてを読んでください。

建設の仕事全般 働き方・ルール

建設の仕事の残業のルールとは?2024年4月から何が変わったか

更新日: 2026年11月6日 / 確認した人: 編集部

手取みらい

工期も天気も、待ってくれない現場の毎日。
帰りが遅い日が続くと、わたしも考えちゃいます。
ルールを知って、自分の働き方を考えましょう!

2024年(令和6年)4月から、建設の仕事にも、残業の時間に上限が決められました。施工管理の働き方に大きく関わる変化です。

この記事では、法律(労働基準法)の条文と厚生労働省の資料をもとに、ルールの内容と、転職を考えるときに確かめたいことを、できるだけやさしく説明します。

要点

言葉の説明

以前はどうだったか

労働基準法の第139条第2項で、建設の仕事(工作物の建設の事業など)には、猶予(待ってもらうこと)がありました。

2024年3月31日までは、残業の上限に関するルール(第36条第3項〜第5項など)を使わなくてよい、とされていたのです。

厚生労働省のページでも、2024年3月31日までは「上限なし」と説明されています。

ほかの仕事では、2019年4月(中小企業は2020年4月)から上限ルールが始まっていました。建設の仕事は、それより遅れて始まりました。

ルールの内容

場合上限決まっている場所
ふつうの場合残業は1か月45時間、1年360時間労働基準法第36条
臨時の特別な事情があるとき残業は1年720時間まで(休日に働いた時間はふくまない)第36条第5項
残業と休日に働いた時間の合計が、1か月100時間未満第36条第5項、第6項第2号
残業と休日に働いた時間の合計が、2〜6か月のどの期間でも、1か月あたり平均80時間以内第36条第6項第3号
1か月45時間をこえてよいのは、1年のうち6か月まで第36条第5項

「2〜6か月のどの期間でも平均80時間以内」とは、2か月、3か月、…6か月のどの期間で平均しても、1か月あたり80時間をこえてはいけない、という意味です。

つまり、ある月に長く働いたあと、次の月だけ少なくしても、それだけでは足りないことがあります。

たとえば、次のように働いたとします(残業と休日に働いた時間の合計です)。

2か月の平均だけを見るとセーフでも、もっと長い期間で平均すると、80時間をこえることがあります。

だから、2か月から6か月まで、どの期間でも確かめる決まりになっています。

長い時間の労働が続きすぎないようにして、働く人を守るためのルールです。

「臨時の特別な事情」について、法律には「通常予想できない仕事量の大きな増加などで、臨時に上限をこえて働かせる必要がある場合」と書かれています。

厚生労働省のページでも、一時的、または突然のことに限られ、できるだけ具体的に決める必要がある、と説明されています。

みらいのナイショ話

2〜6か月の平均は、まちがえやすいところ。
月ごとに見るだけでなく、続けて平均して見るのがコツです!

上限を守らなかったとき

第36条第6項の条件(1か月100時間未満、2〜6か月の平均が80時間以内)を守らなかった場合は、罰を受けることがあります。

労働基準法第119条で決められている罰は、6か月以下の拘禁刑(刑務所などに入れられる刑)か、30万円以下の罰金です。

同じ条には、第32条(法律で決まっている労働時間)などの違反も入っています。

この罰は、ルールを守らなかった会社の側(使用者)に向けたものです。

災害からの復旧・復興の工事の例外

災害のあとの復旧・復興の工事では、次のようになります。

どの工事が対象になるかは、一つずつ判断が必要です。

くわしくは、厚生労働省のページや、近くの労働基準監督署(働くときのルールを守らせる役所)の案内で確かめてください。

このルールは、会社が守るもの

この上限は、会社(使用者)が守らなければならないルールです。

実際の残業の時間は、会社、現場、工事の期間、そのときの仕事の量で変わります。

ルールがあるからといって、どの会社も同じ働き方になるわけではありません。

転職を考えるときに確かめたいこと

求人票や面接で、次のことを具体的に聞いておくと、働き方のイメージがつかみやすくなります。

みらいのひとこと

残業の時間は、「平均」と「多い月」の2つを聞いておくと安心です。
平均だけでは、多い月の大変さがわからないことがあります。

年収と働く時間をいっしょにくらべたいときは、時給計算ツールを使ってみてください。

計算のしかたは、「実際の時給」の出し方と、求人のくらべ方で説明しています。

もとにした資料(出典)